03.国内でTOEIC900可能?
しばしば「海外留学しなくてもTOEIC 900越えは可能?」という質問を耳にします。
これ、可能です。私の周囲には、海外留学せずにTOEIC 900を越えた人がゴロゴロしています。したがってポイントは可能だとか不可能というよりは、「どのくらい難しいのか」だと思います。
皆の話をまとめてみると、大学で一般的な学科を卒業した場合だと、社会人になってから勉強を始めた人は、2~3年でTOEICスコア900を越えているみたいです。平均的な勉強時間は、毎日2~3時間程度でしょうか。ちなみに、こう言っては失礼ですが、特に頭が良いとか、音楽が得意とか、目立った特長はありません。むしろどちらからというと、特長のない人が多いような気がします。バランス型とでも言いましょうか。だからこそ、英語を自分の特長にしようと、努力して勉強するのでしょうか。
ところでTOEIC 900を取れる人と取れない人では、一つだけ明確な差があります。それは、「コツコツと努力すること」です。周囲にはTOEICスコア900が欲しいという人も多いですが、勉強量が少ないです。それからニュースや映画を観るのは良いですが、漫然と聞き流したり、読み流したりしているだけです。これは「勉強」とは言えません。多読や多聴も必要ですが、並行して精読や精聴することも大切なのです。
私も本気で勉強を始めるまで知りませんでしたが、TOEICスコア900というのは大したことないです。時間をかければTIMEを大雑把に理解できて、カタコトでスピーキングができる程度です。ただし900を取った人は、それなりに基礎が固まっています。だから勉強を続けていれば、もっと英語力が伸びることが期待できます。そういう意味で、TOEICスコア900は価値ある資格と言えるでしょう。
まあTOEICスコア900は難しくないと言いましたが、それなりに貴重な時間を費やすことになります。そして取ることが出来ても、まだまだ英語未熟者である自分に気付くだけです。英語の道は奥深いです。目標にしようと考えている人は、自分に取ってそれだけの価値や必要があるかを、事前に十分に考えることをオススメします。
ちなみに英語学習の参考書としては役に立たないですが、TOEICスコア900を取得した人が苦労談をまとめた本があります。ご参考まで。
3.2. 「TOEICスコア900」 → 「英語ペラペラ」ではない?
ペラペラには程遠いです。TOEICスコア900というのは、必要な基礎が身に付いているという程度に過ぎません。それからTOEICは英語の基礎力をテストすることが目的であり、英会話との相関関係は低いです。
もちろんTOEICスコア900を達成した人は英語の基礎力があるので、正しい文法で話す基礎力はあります。ただし日本語に喩えると分かりやすいかもしれませんが、文法や単語は重要ではありません。もちろん文法的に正しい表現が望ましいことは確かですが、それよりも何をどのように口に出すかという「話し方」の方が重要なのです。TOEICスコア900という点数には、あまり夢を持たない方が良いでしょう。
同じTOEICスコアの人でも、国内勉強組と海外留学組では、実際の英語力に大きな差があります。これは何故でしょうか。
大雑把に言うと、次の二つの差が存在します。
(1) コミュニケーション能力
(2) TOEICに限定されない一般的な英語力
まずコミュニケーション能力について語ってみましょう。
ともかく海外で生活するためには、相手の言うことを理解し、相手に言いたいことを伝えることが必要です。英語はその際のツールに過ぎません。そしてそのツールは、「正しく使うこと」よりも、「効果的に使うこと」の方が重要です。
例えば私がマレーシアの男性と飲んだ時、メイド喫茶を説明する必要が生じました。その際に私が言ったのは、「Do you know maid, housekeeper? It's very "fantastic" place.」です。 これだけで十分過ぎるほど通じてしまいました。こういうのは場数を踏んでいることが重要で、生きて生活するために苦労した海外留学組に、一日の長があります。
それからTOEICに限定されない一般的な英語力ですが、これは説明するまでもないでしょう。英語は読み・書き・話すことが重要です。そしてさらに、英語で説明されたことを内容まで理解するには、相手の文化を理解していることが重要です。
そういう意味で、TOEICは基本的な単語や文法を正確に利用出来る能力を試すテストに過ぎません。したがって、どうしても測定できる能力が限定されています。だから点数的には同じでも、実際の英語力には大きな差が生じるのです。
ちなみにTOEIC講師として有名な長本吉斉氏は、TOEIC文法徹底大攻略という本で、TOEIC900~990レベルの人を、次のように語っています。
・900点~990点の人
『達人レベル。海外生活経験組(それも4年以上の人ね)と国内のみの自力型英語上達組(もしくは短期留学組)の2つに分かれる。前者と後者は同じ950点を取っても、TOEICの英語力としては同じでも、前者の海外経験という目に見えないレベルの英語力はやはり格段に違う。上には上がいるんですね。後者の国内自力型は、「自分はこうして英語を磨いた!」なんて主張することもあるが、通常一般人にはマネのできないことをしているので、本人は大まじめでもウケないことが多い。』
そういえばペーパーバック(洋書)で英語学習すると、国内組でもなければ海外組でもないという、不思議な存在となります。(海外組とはちょっと違ったルートで、英語ネイティブに近づいて行くみたいです)








最近のコメント