もしかして英語を勉強する人なら、誰でも一度は考えることかもしれません。
「英語力をUPして、洋書を読めるようになってみたい。そしてさらに、洋書を読むことで英語力を一層UPさせたい」
もちろん私もそうでした。最近では気に入ったミステリーが出版されると、さっそく購入して読んでいます。ちなみに私の父親も同様で、昔は本棚にペーパーバックが飾られていました。(綺麗なまま保管されていたので、もしかすると読んでいなかったのかも.....)
ところで洋書を読むということ、実はそんなに難しいことではありません。高校英語をしっかり勉強していれば、大半の人は読めるようになります。どこまで理解できるかはともかくとして。(どうやれば読めるようになるかは「英語耳ドリル」という本が参考になります。この話は別な機会に)
ただしGW連休頃に洋書を10数冊読んで分かって来たのですが、残念ながら洋書というのは、読んだ量に比例して英語力がUPするというものではないようです。少なくとも私の場合、「頭打ち現象」が発生しました。そのためもあって今年の夏休みは地道に、英文法や英単語を身に付ける勉強をしました。(連休前のTOEICリーディングスコアが370で、連休後のスコアも370のまま)
つまり、ペーパーバックを読んで大量の英語に触れても、英語力(正確にはTOEIC向け英語力?)がUPしない人は存在するのです。もちろん大半(ほぼ100%)の人はUPするという可能性も否定できませんが。
ちなみに私なりに仮説を作ってみました。なんか個人的には、かなり的を得ているような気がします。
(1) 第1段階
洋書の読み始め。多くの人は日頃接する英語量が少ないので、大量の英語を処理することに不慣れな状況。英語力の高低によって差はありますが、洋書に出てくる英単語にも不慣れなので、読み進めることに苦労します。ただし自分のレベルにあった「やさしい本」や「どうしても読みたい本」で読書努力を続けることで、次第に脳内で日本語に変換することをせず、英語を英語として処理できるようになります。基礎的な単語の使い方も身に付きます。このためTOEICリーディングスコアが急伸する人も多いです。
ちなみにこの段階では、TOEICリーディングスコア300程度の人は、全体概要を理解するキーとなる英単語の意味が分からず、辞書に頼る必要(回数)が多いようです。電車の中でペーパーバックを読むような人は、小型電子辞書をペーパーバック上に置いたり片手に持ったりして、いつでも単語を調べられるようにしておくと便利でしょう。
(2) 第2段階
洋書に読み慣れた段階。英語力の高い人だと、第二段階を経験しない場合もあるようです。
まずTOEICスコア300程度(だった)の人は、基本単語も身に付いて、辞書なしで読書出来るようになります。ただし文法や語法はしっかり身に付いていないし、知らない単語も多いです。辞書なしで読書できるとは言うものの、リーディングスピードは日本語の数倍以上の遅さです。分からない部分も多々存在します。
ちなみに上記のような人は、分からない部分をどんどん飛ばして読む習慣が身に付いているので、分からない部分を理解しようとする無意識の努力がなくなるようです。だから洋書を沢山読んでも、あまり英単語や英文法は身に付きません。つまり、英語力の伸びは緩やかになってしまうのです。これが私の経験した、「頭打ち状態」のような気がします。
でも仕方ないことでしょう。分からない部分を理解しようと努力すると、あまりに量が多いので、読み進めることが出来ません。私の場合、1ページ丸ごと分からないこともありました。英語耳では本を精読用と多読用に分けることを進めていますが、本を分けても読書スタイルを分けるのは難しいような気がします。おまけに単語はともかく、英文法や語法は、参考書で知らなければどうしようもない場合も多いです。私がおすすめするSII社SR-G7000Mのような電子辞書は語法ならば調べることが出来ますが、それさえ対応していない電子辞書もあります。そしてさすがのSII社の電子辞書にしても、英文法の参考書の完全代替にはなりません。それにそもそも、分かっていないということが分かっていない限り、辞書というのは役に立たない存在ですから。
それでもこの第2段階、楽しく読書できるので幸せかもしれません。私がそうでした。辛いのは、TOEICスコア950程度以下の実力者です。この人たちは第二段階を越えて、すぐに第三段階に到達します。そしてこれが一番辛い段階のようです。(TOEICスコア950程度以上だと、すぐに第四段階に到達するのでそんなに辛くはないです...と、聞いています)
(3) 第3段階
さてTOEICスコア900は夢のような点数だと考える人が多いですが、実は一番辛いのがこの950以下レベルみたいです。それなりに英単語や英文法も身に付いており、読書をすれば分かる部分と分からない部分を明確に識別出来ます。そして分からない部分もTOEICリスニングスコア400以下に比べると格段に少ないです。しかしTOEICスコア950程度以上のスコアの人たちに比べると、まだまだ分からない部分は多いです。分からなかった部分にはアンダーラインを引いておいて何度も読み直したい(再分析したい)ところですが、不明部分が多いので途方に暮れてしまいます。なまじ実力があるだけに苦しんでしまう段階。それが第3段階です。
ちなみに2008年8月に、私はこの第三段階の入口?に到達したようです。5月のTOEIC受験後は英文法強化に努めたためか、第2段階を卒業してしまったのです。本当の第3段階ではないので、殆ど分からないような心境です。読んでいて非常にストレスが溜まります。今まではCLIE TH55という電子ブック機能を持つPDAや図書館の借用本で読書することが多かったですが、仕方がないので昨日は久しぶりに紙製の本を注文してしまいました。いや、分からない部分に付箋紙を貼っておいて、文章構造が理解出来るようになるまで読み直してみたいと思っているので。
ただし今の実力ではアンダーラインを引くと、本が真っ赤になってしまいそうです。なかなか困った状況です。英語の勉強(覚えた文法を身に付ける訓練)にはなるでしょうが、当分は読書という楽しみを味わえないような気がします。
まあ今は会社さぼっても読みたい程の本はないことが、不幸中の幸いでしょうか。当分は英単語暗記や英文法の再勉強を地道にやることになるでしょう。でも、それでも第四段階は遥か遠くの彼方にあるようです。さすがに少し憂鬱になっています。これが第三段階の辛いところでしょうか。
私ほどではないでしょうが、本来の第3段階にしても、なかなか辛い状況なのではないかと思います。
(4) 第4段階
なんとか第三段階を越えると、ようやく第四段階に到達します。分からない箇所は限定されているので、実際にその部分に赤線などでマーカーを引いておいて、後で文法や英単語を調べる人が多いようです。ちなみに米国は日本のように識字率が高くないし、欧州系(仏、独、等)にもこのレベルの人が多いようです。そのせいでしょうか。私の場合、電車に乗っていると、しばしばペーパーバックにアンダーラインを引いている人達を見かけます。(もちろん印象的な部分を注記しているという可能性も否定出来ませんが)
それにしてもこういう人達の脳は、どのように英語を認識/処理しているのでしょうね。ぜひこの境地に達してみたいものです。(というか達しないと、楽しく読書することが出来ません)
(5) 第5段階 (最終段階)
もっと英語力がある人、例えばネイティブは「分からない部分」がないので、「調べたい」という欲求には捕われません。私たちが日本語の小説を読むのと同じです。普通は小説を読んでいて、アンダーラインは引きませんよね。
ちなみに英語耳の松澤氏は、この第5段階に達しているそうです。氏によると日本生まれの日本育ち(日本語ネイティブ)でも到達可能だそうです。ただし著書「英語耳」によると、10年近くかかるらしいですね。残念ながら私は年齢や仕事内容(海外関係だが英語は殆ど使わない)を考えると、ここまで到達することはないでしょう。ぜひやる気のある方は、挑戦してみて、感想を教えて頂けると嬉しいです。
さて長くなりましたが、大体こんなところかと思います。つまりあなたの英語力に応じて、洋書の読書は楽しいどころかストレスの溜まる作業になったり、楽しくても英語力UPに役立ったり役立たない状況になったりします。何事もそうでしょうが、注意深く状況を分析しながら物事を進めるのが良いみたいです。
あんまりお役にたつ文章を書けなくて申し訳ありません。では。
・ (記事) 初めてペーパバックを読む人へ (ペーパーバックは難しくない)
・ (記事) やっぱりペーパーバックは難しいと思う人には...(チョコレート工場、Holes、Graded Readers)
・ (記事) 電子辞書(SR-G7000Mなど)のススメ
・ (記事) Jeffery Deaver (リンカーン・ライム&キャサリン・ダンス作品一覧へのリンク)
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